かねてよりピンクゴールドでレースのアクセサリーを
作りたいと思っており、このブログでも書いたことがあります。
かなり前です(笑)
実際には商品としてピンクゴールドでレースを作るには
他の金属より課題があります。
イエローゴールドのレースは問題ないのですが
ピンクゴールドはピンク色を出すために銅を多く含んでいるので、
鋳造後の酸化皮膜を取るために硫酸につけると銅の成分が溶け出し(硫酸銅水溶液
表面がピンク色ではなくなるのです(!
通常はバレル(釘の入った小型洗濯機みたいな(笑))を当てると表面が少し削れ、ピンク色が出てきたり、
普通のアクセサリーパーツの場合は色々と道具を駆使して表面をうっすら削ったりするのですが
レースは繊細かつ表面の凹凸が入り組んでいるのでなのでバレルではピンク色を出すところまで削れません。
工具で削るとせっかくのレースの風合いも薄れてしまいますし…
表面の色合いを復活させるのに電解研磨という方法があります。
これはメッキ屋さんが装置をお持ちなのでお願いしました。
ところが…一部ピンクが戻りませんでした。
入り組んでいない比較的平坦なレースだけピンクが戻りました。
画像では綺麗に見えますが、実際はちょっとイエローとピンクのムラがあります。
電解研磨には専用の液体を使うそうですが
ピンクゴールドの中にパラジウムという金属を混ぜておくとうまく反応するそうですが…
今回はパラジウムを念頭に置いていなかった(ほぼ入っていない)のでこれが限界のようです。
電解研磨の装置は自分でも作ろうと思えば作れるらしいです。
彫金師は道具から作るもの…にしても
電解研磨の装置までは私にはハードルが高いので(笑)
とりあえず次に鋳造するときはパラジウムを混ぜて鋳造し、
メッキ屋さんに電解研磨をお願いしようかなと思います。
あるいは硫酸を使わないで酸化被膜を取る方法を使うか…
いずれにせよまだまだ長い道のり。
でもやらないとできない(当たり前だ
ピンクゴールドメッキしたら~?と同僚に言われましたが、
うーん。それはどうなんでしょう(←頑固
とりあえず今回の分はムラになっているものもありますが、
一度 minneにアップしようと思います。